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田中ひろし法律事務所のBlog

2015年6月 9日 火曜日

傍聴のススメ ~裁判をもっと身近に~ 第4回

こんにちは、田中ひろし法律事務所です。
今週は家庭裁判所と簡易裁判所について
ご紹介したいと思います。

傍聴のススメというタイトルで続けてきましたが
実はこれらの裁判所は傍聴には向かない裁判所です。
「傍聴してみたい!」という方はこれらの裁判所ではなく
地方裁判所に行くと良いですね。

ただ、家庭裁判所と簡易裁判所は、私たち自身が
身近なトラブルなどで利用することになる可能性が
高い場所でもありますので
少し具体的にご紹介しておきましょう。

・家庭裁判所
名前の通り、おもに家庭に関する事件を取り扱います。
専門的な表現をすると

「夫婦,親子等の関係をめぐる訴訟事件(平成16年4月1日から)」
「少年保護事件」
「少年の福祉を害する成人の刑事事件」

といった事件を取り扱う、ということですが
なんだかわかりにくいですね。
私たちに身近なものを挙げてみると、離婚や親権問題、
少年犯罪に関する訴訟、と言えばわかりやすいでしょうか。

ときどきニュースで話題になる、氏名や性別の変更に関する
訴訟も家庭裁判所の管轄です。

前々回のブログで
「裁判は原則として公開で行われる」
とご説明しましたが、家庭裁判所の場合は
個人のプライバシーに関わる問題を取り扱うことが多いため
原則として非公開になっています。

・簡易裁判所
簡易裁判所では、訴額140万円以下の民事訴訟事件、調停事件や
「罰金以下の刑にあたる罪、窃盗、横領等」
の刑事事件が取り扱われます。

これもわかりにくいですね。
「民事」「刑事」といった言葉については
また別の機会にご紹介するとして、
簡易裁判所で争われるような事件について、
具体例をひとつ紹介してみます。

皆さんの誰かが50万円を友人へ貸したとします。
ところがその友人がなかなかお金を返してくれません。
そこで、「貸したお金、返して!」と言って、
裁判所へ訴えることにしました。
この場合は金額が140万円以下ですので
簡易裁判所へ訴えることになります。

つまり、借金や、損害賠償など(ただし金額は140万円まで)
についての揉め事を解決してくれる場所、ということですね。

簡易裁判所は、その名前のとおり、地方裁判所にくらべて
必要な書類や手続きが簡略化されています。
ですから、簡易裁判所で行われる裁判は、
私たちがテレビなどで見聞きして想像しているような
裁判のイメージとは異なるかもしれません。
初めての方が傍聴をするにはあまり向かないですね。

投稿者 弁護士法人田中ひろし法律事務所

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